大阪都構想に向けた大阪市廃止を決める住民投票の結果はご存じの通り反対が賛成を上回り否決された。一端の府民としてはまあこうなるのも仕方ないのかなという感じもしたし、かといって大阪の進歩を止める結果になってしまったのではないかとも思うし、ちょっと複雑な気分なんですよね。
やはり、やり方がまずかったと思うんですよね。なぜもう一年ぐらい待てなかったのか。このコロナの最中になぜこの投票をやる必要があったのか。コロナが収束してからでも遅くはなかったと思うし、コロナが終わった後なら、維新のコロナ対策も評価されて、よくやってくれたからよし都構想を賛成しようって人が増えたかもしれない。それと説明足らずでしたね。「二重行政の廃止」ばかりを押し出すだけで、それによって何がどう変わるのか全く住民にメリットが伝わってこない説明だった。
あと、都構想ということなら大阪府に住んでいる人たち全体に何かしらの影響が出てくるわけだから、大阪市以外の府民にも投票する権利を与えてほしかったですよね。これは5年前の最初の住民投票の時にも思った事なんだけど、なんで大阪市だけでこんな重要な案件を決めてしまうのかという疑問があった。こんな杜撰なやり方では市民並びにそれ以外の府民の賛同は得られない。
大阪人はせっかちだから。せっかちはろくな結果を生み出さない。まさにその通りの結果になってしまいましたね。国民にとって今一番何が大事なことなのか、何を必要としているのか。その肝心なことが残念ながら今の政治家はわかっていない。結局自分たちの利権とかビジネスとかそういうのに政治を利用しているだけなんですよね。国民のことよりも自分たちの思いとか気持ちを強欲に優先させてしまっている政治。そんな政治には誰も見向きしないしついてこないでしょう。
松井市長はこの結果を受けて任期終了と同時に政治家を引退することを発表し、吉村府知事も任期後は政治家を引退?するようなこともほのめかしている。そうなるとまた一気に世代交代して大阪は新しい世代によって動かされていく。それが自然の流れだし。それでいいと思うけどね。有能な若い後継者たちがいるのなら。