子供時代にテレビでよく見た聞いた人達の訃報がラッシュのように続いておりますが、考えてみると今2018年。私が子供だった80年代を視点におけば、十分に未来世界なわけで、あの時活躍していた人達が次々にいなくなるのも自然の流れになるわけですね。ただ、あの時思い描いていたSF世界のような未来とは相反して、人類はまだ宇宙旅行を実現させていないし、車は空を飛ばないし、テレビは力を失った。
ニュースなんかも最近はテレビではなく、アプリをインストールしてタブレットで見たりするし、どうしても見たい番組がある時は、レコーダーで録画するが、地上波を録画することなんて滅多にないし、要するにこれは絶対見たいと思わせるような番組がない。
80年代必ずと言っていい程やっていたアクション刑事ドラマも今は金がかかるとかコンプライアンスがどうのこうだと理由をつけて一切やらなくなったし、ハングマンのような裏社会で暗躍する悪党を制裁するようなドラマもなくなった。現実の実力者が相当な悪人なため、圧力をかけてテレビでそういう類のドラマをやらせないようにしているのかもしれないけど、昔の時代劇を見返すと、やはり日本人の真髄というか、本質をしっかり描いているのがよくわかります。
こんな狭い日本で命がけで領土取り合っていた戦国時代から日本人の気質は何ら変わってはいない。いつの時代も実力者のやることは馬鹿げているし、自分に都合の良い嘘をついて庶民を誑かす。現代の政治家たちもまた必殺に出てくるような悪代官のように、テレビで平気で嘘をついて国民を惑わすことによって私腹をこやすわけです。
今テレビをつけても本物のスターは出てこないし、弁護士とか普段何をしているのかわからない怪しい人達がえらそうにご意見番をして、そういう人達の稼ぎ場になり果ててしまった。テレビ局が何のチャレンジもせず自分達の都合の良い番組しか作らなくなったのだ。そんなテレビを誰が好きこのんで見るのだろう。
80年代のテレビが魅力的だったのはやはり、本物のスターがいて、そういう人達が真剣に面白い番組を作っていたから西部警察のようなスケールの大きい刑事ドラマもできたし、毎週生でコントをやっていた全員集合とかたけし城のようなスケールの大きい番組ができたのではないかと思う。
テレビは力を失ったのは当然の流れであり、そもそも視聴者を楽しませる気のない人達がテレビを牛耳っているわけだから面白くなるわけがないんですよね。