先月これを書いたのは、法務大臣の団扇問題があった頃。野党がやたら審議拒否しているのを批判したが、その後すぐ今度は経産大臣の政治資金の問題があって、二人の女性大臣がW辞任するという出来事が起きた。第2次安倍内閣の目玉だった女性閣僚があっという間に姿を消し、今まで順調に見えた政権にやや綻びが見え始めたと思った矢先、なんと今夜、総理が衆議院の解散を表明し、来月選挙が行われると言う。政界は一寸先は闇とはよく聞くが、第2次安倍内閣ができてまだ2ヵ月しか経っていないのに、気づけば一気に政局の流れになってしまっていてなんともポカンとするばかり。
また年末に選挙か。やはり、2年前の選挙のことを思い出してしまうが、前回は、民主党政権の3年3ヵ月の酷い政権運営後の選挙とあって、自民が圧倒的に議席を伸ばした。今回は、アベノミクスと消費税8%後の評価を国民が下す選挙になるわけだがどうなるんでしょう。野党が数を伸ばしても、またねじれが生じて、いろんな政策が進まなくなるだろうし、自民が圧勝すれば一応政権は安定するでしょうが、消費税を先延ばしにしたとしても景気が上向かなきゃ意味がないし、どちらにせよ暗雲が立ち込めている。なんと言うか、いつものように政界とメディアだけが大騒ぎして、国民そっちのけって感じなんですよね・・・。選挙よりも、小笠原で珊瑚密猟してる中国船の対応をもっとしっかりやって欲しいが、都知事も野党も関心が薄いのか、しっかり問題を直視して、事に当たる野党がどこもないのが不気味だし、ほんとこの国大丈夫かよと、首を傾げるばかり。
政界が慌しい中、高倉健の訃報が飛び込んできた。高倉健と言えば、やはり思い出すのは、野生の証明や南極物語、そしてブラックレイン。ブラックレインが公開された時、私は映画にどっぷりハマって、友達とよく劇場に行っていろんな映画を見始めた頃でしたが、アメリカと日本の合作のアクション映画であり、かつ物語の舞台が大阪ということもあって、これは絶対見逃せないと期待を大にして一目散に劇場に向かいました。期待通り映画は面白かっし、高倉健の存在感も良かったが、やはり松田優作の凶悪な犯人役がとても鮮烈に印象に残った作品だった。この映画の公開直後に松田優作が癌で亡くなってしまったのですが、そのニュースを見た時は、あまりに衝撃的過ぎて、思わず体が震えてしまうほどだった。あれから25年。東映チャンネルでは今松田優作特集が放送されていて、彼の生前の作品をよく見かけますが、健さんも優作さんと同じく11月に旅立たれてしまった。優作さんほどの衝撃は受けなかったけど、しかし、一報を聞いた時は、とても悲しい気持ちになった。
ナイトライダーを生んだ名物プロデューサーのグレン・A・ラーソンもつい最近亡くなったし、何か大きな一つの時代が終わってしまったようなそんな気がしてくる。健さんと言えば、任侠ものの人というイメージもあるが、ブラックレイン以前にも日米合作のヤクザ映画に出ているし、最近ゴルゴ13を見て、すこぶるダーティな健さんを堪能した。また機会があったら、もっと古い健さんの作品を見てみたい。